カナル型のものと比べて、耳への圧迫感を防いでくれるインナーイヤー型イヤホン。
この手の製品だと Apple社の AirPods が有名ですが、ケースがワイヤレス充電に対応していない安いモデルでも約2万円と、かなり高額。
僕は普段『AirPods Pro』を使用しているのですが、安価で質の高い製品を出しているという点で個人的にかなり信頼しているメーカー「Taotronics」さんから AirPodsキラーとも言える製品『SoundLiverty 92』を提供していただきました。
しばらく使ってみて、多くの人はこの製品で満足できると、僕は感じています。ワイヤレス充電に魅力を感じる人や複数のデバイスでの切り替えを頻繁に行う人以外は。
Taotronics『SoundLiverty 92』について。AirPodsキラー?なインナーイヤー型ワイヤレスイヤホン


今回紹介するのがこちら。Taotronics社から販売されているインナーイヤー型ワイヤレスイヤホン『SoundLiverty 92』という製品です。
インナーイヤー型のイヤホンは耳を圧迫しないので長時間使っていても疲れづらいというメリットがある反面、耳に合わなければ落下しやすかったり、カナル型のものと比較して音質が悪く感じてしまうというデメリットも。
この製品の素晴らしいところは、安価なのに性能に妥協が見られないところ。価格差がありすぎるので AirPods と比べるのは酷な気もしますが、個人的にはすべてにおいて劣っているとは思っていません。
中華製のメーカーはいくつか試してきましたが、Taotronics社の製品はどれも長く使えるので信頼もできるし、多くの人にとってはこの製品で満足できるはずです。
こうした安価で性能の良い製品が出てくると、AirPods はかなり中途半端だし、高すぎるように感じます。
優秀なノイズキャンセリング機能や空間オーディオといった他社では体験できない機能を搭載している AirPods Pro はまだ価格が高くても納得できますが、これらの機能がないにも関わらず 2万円を超える AirPods を敢えて選ぶ必要性を感じないので。
そうした意味では、この製品は「AirPodsキラー」と呼ぶにふさわしいでしょう。
Taotronics『SoundLiverty 92』レビュー。多くの人にとっては、これで満足できるはず

というわけで実際に触ってみて感じたことを紹介していきます。
- ケースはコンパクトで軽量。マットな質感で、デザインも悪くはない
- ケースはワイヤレス充電には非対応だが、USB Type-C での充電に対応している(AirPodsは独自規格のLightning端子)
- 装着感の良いインナーイヤー型のワイヤレスイヤホン。防水なのでランニングにも使えそう
- 13mmと大型のドライバーを採用しているため、インナーイヤー型なのに音質が良い
- Airoha社の技術を採用しているため、ペアリングがとてもスムーズ。片耳だけでの再生にも対応
- ケースを含めると30時間の連続再生が可能(AirPodsよりも長い)
ケースはコンパクトで軽量。マットな質感で、デザインも悪くはない

まずはケースの外観からご紹介。
プラスチック製ということもあって、ケース本体の重量は約 33.6g とかなり軽量。AirPods Pro はずっしりとした感じがあるのでかなり軽く感じました。


また、マットな質感でデザインも悪くありません。白いケースはおしゃれだけどちょっとした汚れが気になってしまうので黒いケースは雑に扱えて良い。



イヤホン本体はこんな感じで取り出します。AirPods と同じですね。
ケースはワイヤレス充電には非対応だが、USB Type-C での充電に対応している(AirPodsは独自規格のLightning端子)


この価格帯なので仕方がないのですが、ワイヤレス充電には非対応。
といっても、汎用性の高い USB Type-C 端子を搭載しているのは便利。AirPods は Lightning端子なので iPhone くらいしか充電できません。
USB Type-C 端子なら PC も Androidスマホも充電できるので旅先でも安心。
装着感の良いインナーイヤー型のワイヤレスイヤホン。防水なのでランニングにも使えそう



やっぱりインナーイヤー型のイヤホンはカナル型のイヤホンと比較して装着感が軽く、疲れづらく感じます。
人によって耳の形状が少しづつことなるのですが、僕の場合は首をブンブンと振っても外れるような感じはしなかったので、ランニングをするくらいなら普通に使えそう。
また、防水に対応しているのも嬉しい。ランニングをしない人や雨の日に装着する機会がない人でも、デスクの上でコーヒーをこぼしたりすることはあるでしょうから、ないよりはあったほうが良いと思っています。
音漏れはそれほど気にならず、周りの音はそれなりに聞こえるので自宅やオフィスなどで作業をする人におすすめです。
13mmと大型のドライバーを採用しているため、インナーイヤー型なのに音質が良い

インナーイヤー型は耳への圧迫感がなく疲れづらいというメリットがありますが、カナル型と比較して密閉性が損なわれ、音質も悪く聴こえてしまうというデメリットも。
その点『SoundLiverty 92』は 13mm とこの価格帯のワイヤレスイヤホンとしてはかなり大型のドライバーを採用しているため、音質はこの価格帯では良い方。
音質の良さを売りにしているハイエンドのイヤホンと比べると音の解像度や立体感は劣りますが、フラットで聴きやすい柔らかな音。
正直、AirPods Pro と比較しても音質が劣っているとは感じないほど(AirPods は「敢えて」フラットな音質にしていそうな気がするけど、価格を踏まえるともう少し解像度がほしい)。
Airoha社の技術を採用しているため、ペアリングがとてもスムーズ。片耳だけでの再生にも対応

Taotronics 社のワイヤレスイヤホンといえば Airoha 社の「MCSync」という技術。

イヤホンを使う上で致命的な遅延や音飛びを感じることがほとんどないだけでなく、ペアリングもかなりスムーズ。他社製の完全ワイヤレスイヤホンだと「ケースからイヤホンを取り出して、ワンテンポ遅れて接続される」といったことも多いですが、この製品はケースを開けただけですでに接続されています。
また、片耳だけでの再生も可能なところも嬉しい。1万円くらいのイヤホンでも対応していない製品があるくらいなので、これが 5,000円で購入できるというのは本当に素晴らしいことです。
個人的にペアリングの体感としては AirPods と比較しても遜色のないレベル。
ケースを含めると30時間の連続再生が可能(AirPodsよりも長い)

SoundLiverty 92 はケースを含めた連続再生時間の長さも魅力的。公称値ですが、イヤホン単体で 5時間、ケースを含めると 30時間の連続再生に対応しています。
AirPods はケースを含めると 24時間ほどと言われているため、バッテリー効率は高いと言えます。2泊3日くらいの旅行程度なら充電しなくても余裕で使えるのは嬉しいですね。
Taotronics『SoundLiverty 92』についてのまとめ

というわけで Taotronics社のインナーイヤー型完全ワイヤレスイヤホン『SoundLiverty 92』を紹介してみました。
ノイズキャンセリング機能とか、ワイヤレス充電機能、高音質など特別なこだわりがない人にとってはこれで充分に満足できるはず。
欠点らしい欠点も見当たらないだけでなく、この価格帯でこれほど完成度の高い製品は多くはありません。「低価格帯のワイヤレスイヤホンもここまできたか」という感じ。
インナーイヤー型のイヤホンは圧迫感がなく、周りの音も聴こえるので「ながら聴き」に最適。Taotronicsさんは頻繁にセールをしているので、気になる人は Amazon でチェックしておきましょう。