本日は当ブログ「むぎろぐ」をお読み頂きありがとうございます。
どうも、むぎ(@mugiblog)です。
外出先での作業には、音楽が欠かせません。周りに居る人の音が煩すぎると気になってしまうし、かといって静かすぎても落ち着かない。そんな僕を集中させてくれるのが、音楽です。
耳に装着するのはいつも、完全ワイヤレスのイヤホン。有線の方が音質は良いのですが、線があると服に当たって擦れたときなんかに気になってしまうので。
とはいえ「できれば音質にも妥協したくない」ということでこの度購入したのが AVIOT というメーカーの完全ワイヤレスイヤホン「TE-BD21f」。
すこし前に『AVIOT「TE-BD21f」を買った理由とか初期不良だったはなしとか』という記事で購入報告をしたところですが、約 1ヶ月使って改めて気づいたところも何点かあるので紹介しておきます。
AVIOT「TE-BD21f」のケースやイヤホン本体の外観をチェック

こちらがこの度購入した完全ワイヤレスイヤホン「TE-BD21f」。カラーは 3色展開ですが、最もシンプルなブラックを選びました。
発売当初からかなり人気の製品でずっと在庫不足が続いていましたが、今はだいぶ復活してきているようです。価格も落ち着いてきて、Amazon だと15,000円ほど。
- 駆動方式:ダイナミック型及びバランスドアマチュア型ドライバーによる複合型
- ドライバー:ダイナミック型×1基、バランスドアマチュア型×2基
- ドライバーサイズ:9.0mm(ダイナミック型)
- 通話用内蔵マイク:MEMSマイク
- 再生周波数:20Hz - 20kHz
- イヤホン重量:約5.4g
- 最大通話時間:5時間
- 最大再生時間:約7時間
- 充電時間:約2時間
- 充電ポート:USB Type-C
- 防水規格:IPX5
- Bluetoothバーション:5.0
- 対応コーデック:SBC、AAC、aptX
- Bluetoothマルチポイント:1
ケース外観| プラスチックとアルミ製の無骨なデザイン

ケースの外観は高価格帯のイヤホンに引けを取らない、こだわりを感じるデザイン。カフェでサッと出して Mac の横に置いておくだけで映えるので、個人的にはかなり気に入っています。
大きさとしてはやや幅が大きくズボンのポケットに入れていると膨らんで不格好に見えるので、僕はカバンのポケットに忍ばせています。


スライドさせてイヤホンを取り出す仕組みになっています。ギミックとしては悪くないのですが、人によってはイヤホンが取り出しづらいと感じてしまうかも。

充電中やイヤホンを収納したときにランプが灯ります。

なお、ケース本体は USB Type-C 端子を搭載。といっても、電力の大きな充電器で充電することができない仕様になっており、かえって使いづらい端子となっています(後述します)。
イヤホン本体|アルミ製のおしゃれなデザインだが、装着時にやや耳からはみ出る


イヤホン本体は無垢のジュラルミンから削り出したというパーツが使用されており、外観は悪くないように感じます。

ただ、横に長いデザインのため少し耳からはみ出る仕様のため人によっては気になる人もいるかもしれません(写真を見ると明らかですが、顔の小さな女性だとなお気になるかも)。
なお、少々首を振ったくらいでは外れる気がしないので装着感は悪くないです(個人差はあります)。



ランニングなど運動をするときには付属のストラップをつけると安心です。これ他のイヤホン(某Appleの製品とか)にも採用すれば線路に落とすこともなくなりそうな気がするのですが、そう思うのは僕だけでしょうか。
接続製や音質、操作感はどう?AVIOT「TE-BD21f」を約1ヶ月使って感じたこと
ケースやイヤホン本体のデザインについてさらりと紹介したところですが、ここからは約1ヶ月ほど使ってみて感じたことを紹介していきます。
接続性|価格帯は低いが評判の良い中華製のイヤホンに劣る。マルチポイントのペアリングもできない

この手の完全ワイヤレスイヤホンとしては常識とも言える自動ペアリング機能ですが、当製品にももちろん搭載。左右独立して聞くことも可能ですが、接続性にはやや難ありといったところ。
初回のペアリングですが、通常のイヤホンと同様に両耳のイヤホンを取り出して接続を試みると、片方だけしか接続できないといったことがありました。
「イヤホンをケースに戻し(赤いランプが点灯した状態にして)、各イヤホンのボタンを同時に長押し」することでペアリングのリセットができるので、それを何度か試すと両耳の接続ができました。
また、通常使用時のペアリングについても気になる点が。直前に使用したデバイスとペアリングしてくれるのですが、正常に繋がってくれないことがあります(頻度としては 2〜3回に1回)。
もちろん繋ぐデバイスとの相性もあるかもしれませんが、以前使っていたイヤホンではこのようなことはなかったので少しストレス。
価格帯を考慮すれば仕方がないことかもしれませんが、一度に複数のデバイスとペアリングすることもできません。
例えば「iPhone に接続していて Mac に接続する場合は、一度 iPhone の Bluetooth の接続をオフにした後、Mac で新たにペアリングをする」といった感じになります。
「Air Pods Pro」だと Mac の Bluetooth 設定から「接続」をタップするだけで接続できるため、比較するとやはり手間に感じてしまいます。
イヤホンの操作について|誤作動はしないが、押下時に耳に押し込む形になる。操作性も直感的ではない

- 電源オン:1秒以上長押しして指を離す(左右)
- 電源オフ:4秒以上長押しして指を離す(左右)
- 再生:1回押す(左右)
- 停止:1回押す(左右)
- 曲送り:2回連続押す(右)
- 曲戻し:3回連続押す(左)
- 着信受話:着信時に1回押す(左右)
- 通話終了:通話中に1回押す(左右)
- 着信拒否:着信時に1秒以上長押しして指を離す(左右)
- 音量上げる:3回連続で押す(左)
- 音量下げる:2回連続で押す(左)
- 音声コマンド(Siri、Google)の起動:約2秒長押しして指を離す(左右)
本製品はタッチ操作ではなく、ボタンを押して操作します。タッチコントロールは感度によって着脱のときや耳を触るときに誤作動することも多いのですが、本製品はその心配は一切なし(ボタンを押さないと操作できないため)。
とはいえ、ボタンを押すことでイヤホンを耳の奥に押し込んでしまうといったことも起こってしまうので、僕はあまり使っていません。
一番使うのは音量のコントロールですが、左側のイヤホンだけでしか操作できませんし、「2回もしくは3回押す」という操作も直感的ではないような気がします。
音質:トリプルドライバー採用で音に立体感があり、高音、低音ともにバランスが取れている
イヤホンにはドライバーと呼ばれる、音を発生させる機構が搭載されているのですが、通常のイヤホンには1つしか搭載されいていないこのドライバーが、本製品には3つ搭載されています。

メインの音を決めるダイナミックドライバーと呼ばれる機構の直径は9mmと比較的大きなものを採用していますし、中音域や高音域の音を決める BA(バランスドアーマチャー)ドライバーはデュアルのものを採用。
複数の楽器が鳴っているクラシックのような音楽だとその他のイヤホンとの差は明らかで、ひとつひとつの音がはっきりと聴こえるのはもちろん、音の遠近が分かるようになったり、今まで使っていたイヤホンでは聴こえなかった音が聴こえてきたりと、音に立体感を感じることができるようになりました。
なお、TE-BD21f は 30〜50時間のエイジングを推奨されており、その後はさらに音質が良くなります。最初は意味がわかりませんでしたが、本製品のおかげで「音の成長を楽しむ」という意味を実感することができました。
通常の音楽だけでなく、YouTube やプライムビデオの視聴もより楽しめるようになったのは嬉しい誤算です。
やや音量が小さいのと時々入るホワイトノイズがちょっと気になるところもあるのは事実ですが、音質に限って言えば安価なイヤホンと比較すると圧倒的に良いのは間違いありません。
イヤーピース:付属の「SpinFit」で十分。Comply を使うと遮音性は増すが、音質はそれほど差を感じれない


評判の良いイヤーピースといえば「Comply」ということで購入して付属のイヤホンと比較してみましたが、個人的には付属の「SpinFit」で十分かなぁという印象。
「Comply」は遮音性が高くなるため確かに音質は良くなった気がするのですが、圧迫感があるため僕は長時間使うことができませんでした(これは耳の形のせいなので、個人差があると思う)。
対して、「SpinFit」はこのイヤホンのために作られたイヤーピースなだけあって装着感が良く長時間使っていてもストレスを感じません。「Comply」と比較すると遮音性は劣りますが、僕としてはこれで十分だなぁと。
充電周り|通常想定される USB Type-C ケーブルを介した充電に対応していない

ここからは製品に対する不満を少し。TE-BD21f は USB Type-C ポートからの充電が可能ですが、通常想定される「USB Type-C に対応した充電器から、USB Type-C ケーブルを介して充電する」という方法では充電できません。

僕が普段充電しているのはこのような環境でのみ
僕が充電に成功したのは USB Type-A から出力する充電器(5V 2.4A)で付属のケーブル(USB-A to Type Cのもの)を介して充電した場合のみ(デバイス毎に送る電圧のコントロールに信頼感のある Anker の充電器でも USB-C ケーブルを介した充電はできませんでした)。
理由は充電器から出力される電力が大きいと充電をストップしてしまう仕組みになっているからだと考えられますが(PD対応の充電器だとおそらく無理だと思います)、この仕様だと「なぜ Type-C のポートを採用したのか」と疑問に感じてしまいます。
僕としては本製品を購入した理由の 1つが「USB Type-C ケーブルで充電できること」であったため、この 1点だけでかなりマイナスポイントです。
サポートの対応|初期不良品の報告が相次いでいるのに、対応は最悪です
実は初期不良品を引いてしまいました。先ほど紹介した方法でもケース本体が充電できなかったためです。
AVIOTの場合は以下のリンクから必要事項を入力するか、もしくは電話での対応になります。
電話番号:050-2018-3909(土日祝日を除く 10:00〜13:00, 14:00~17:00)
メールで症状を伝えても何度かやりとりがあるように予想されたので、僕は電話で伝えることに。「製品を確認したいので取り敢えず送ってくれ」と言われたので指示に従い、結果的には新品と交換になりました。
とはいえ、サポートの対応にはかなり不満がありました。
本製品、ネット上での口コミや評判が良く人気になった製品ですが、実はかなり初期不良の報告が多く、Twitter や Amazon で検索するとすぐに出てくるくらい。サポートの対応の悪さも僕に限った話ではないようです。
僕が実際にサポートとやり取りした内容は以下の記事で紹介しているので、気になる人はのぞいてみてください。
AVIOT「TE-BD21f」についてのまとめ|確かに音質は良いが、個人的にはおすすめできない。僕はAirPods Proを買いました。

辛口の内容になってしまいましたが AVIOT の「TE-BD21f」について紹介してみました。
音質は本当に素晴らしく、僕個人としては手放す理由もないので使い続けていく予定ですが、充電周りやサポート体制に難があるのも事実なので、万人におすすめできる製品ではありません。
すこし前に購入報告とファーストインプレッション的な内容で記事を書いてみましたが、3週間近く使っても結論は変わりませんでした。
価格はそれなりで、音質にもこだわりたいという人は購入してみても良いかもしれませんが、実際に購入して使ってみた僕としては SONY の「WF1000XM3」もしくは Apple の「Air Pods Pro」を選ぶことをおすすめします(しばらく経って買ってしまいました)。
