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どうも、むぎ(@mugiblog)です。
ノイキャン搭載の完全ワイヤレスイヤホンが、ついにこの価格帯にーー
僕は田舎に住んでいるため徒歩や電車でどこかに出かけるということがなく、最近は外出先よりも自宅で作業をする機会が増え「イヤホンを使って音楽を聴く」という機会が少なくなりました。
とはいえ、集中して作業をしたいときにはやっぱりイヤホンがあると便利。そうしたときには、ケーブルのないワイヤレスのイヤホンを使っています。
今回はちょっとしたご縁があって日本展開を開始したばかりのメーカー『MPOW』さんから発売前の新製品を提供していただく機会があったのでそちらを紹介しておこうかと。
MPOW「X3 ANC」レビュー。アクティブノイズキャンセリング機能を搭載した約1万円で買えるイヤホン

こちらが今回提供していただいた『MPOW(エムパウ)』社の完全ワイヤレスイヤホン「X3 ANC」。
7月17日に発売したばかりなのですが、1万円ほどで買えるアクティブノイズキャンセリングを搭載したイヤホンということで個人的にかなり売れそうな気がしている製品です。
Apple の「AirPods Pro」や SONY の「WF-1000XM3」などもノイズキャンセリング機能を搭載していますが、それらの価格は 2万5千円以上(もちろん、ノイズキャンセリングの性能が違うため価格だけで比較することはできないけど)。
1万円台という価格帯でノイズキャンセリング機能を搭載したイヤホンといえば最近だと HUAWEI の「FreeBuds 3i」などが話題ですが、残念なことにそちらの方が本製品より高機能(その分値段も高い)。
とはいっても、約1万円というコスパの良さと基本性能の高さはやっぱり魅力的なので「ノイズキャンセリング搭載のワイヤレスイヤホンを使ってみたいけど、 価格がネック」という人にはおすすめできる製品かと。
- チップセット:BES2300Z
- Bluetooth バージョン:Ver.5.0
- コーデック:SBC / AAC
- 最大連続再生時間 (イヤホン単体):6 時間 (ANCオン) / 7 時間 (ANCオフ)
- 最大合計再生時間 (ケース併用時):18 時間 (ANCオン) / 20 時間 (ANCオフ)
- 充電時間:約 2 時間
- ドライバー:φ 10 mm ダイナミック型ドライバー
- 防水性能:IPX4
- アクティブノイズキャンセリング(ANC):フィードフォワード(FF)式
- イヤホン本体重量:約 6 g (片耳)
MPOW JAPAN|中国深センに本社を置く、ガジェットやオーディオを取り扱うブランド

あまり聞き馴染みがないという人も多い気がするので一応本製品を販売しているメーカーについて説明しておきます。
MPOW JAPAN はガジェットやオーディオ、そしてアウトドア製品に至るまで、多様な製品を手掛ける中国深センに本社を置く『Patozon』グループの日本ブランチ(支店みたいなもの)。
一時期は中華メーカーにあまり良くないイメージを持っていた人も多かったように思いますが、しっかりとしたメーカーの製品であれば日本企業よりも中華メーカーの方が価格が安く、そして高品質なモノが多いというのはガジェット界隈ではもはや当たり前(HUAWEI とか DJI、RAVPowerなど日本で有名なテック系企業も本社は深センだったりする)。
そんな MPOW JAPAN 。これまでにも Amazonで製品を購入することはできたのですが、日本で正式に製品展開を開始したのはごく最近。正直なはなしをすると僕もつい最近まで知らなかった(以前メーカー名を聞いたことがあったくらい)のですが、ご縁があって新製品を紹介をさせていただけることに。
ケース|高級感は感じないが、プラスチック製で軽量コンパクト



まずはケースから。「AirPods Pro」のようにイヤホン本体を縦に収納します。
1万円という値段もあり高級感は感じませんが、プラスチック製なので実際に手に取ってみるとかなり軽いし、何よりもサイズが小さい。

側面は溝が入っているので落下防止に一役買ってくれます。デザイン性も悪くはないかと。
ブラックはクールでカッコいいのですが、質感的に手汗などは目立ってしまいます。メーカー名の主張がそれほど強くなく、目立たないのは嬉しいところ。

大きさはご覧のように市販されている目薬くらい。重さは46g。

ケース本体の充電状況はケースを開かないとわからない仕様。緑色のランプで充電状況がわかります。

なお、本製品は USB Type-C 端子を搭載。世の中の充電が必要なガジェットはすべてこの端子で統一してほしいところ。
イヤホン本体|Air Pods Proと同じくうどん型の形状。


イヤホン本体についても紹介。具体的な機能面は後で紹介していくとして、取り敢えずデザインを。


Air Pods Pro に似たうどん型の形状をしていますが、カラーがブラックなので随分と印象が違います(個人的にイヤホンはホワイトよりもブラックの方が好み)。
ただ、プラスチック感は丸出しなので高級感はないのが残念(このあたりはコスパを優先した結果なのかも)。

よく見ると穴が2つあり、1つはノイズキャンセリングを使用するために必要な外部の音を感知するためのマイク。
付属品|ケーブルやイヤーピース


一応付属品も紹介しておくと、こんな感じ。充電するためのケーブルとイヤーピース。

イヤーピースはソフトタイプも用意されているのですが、僕はハードタイプがちょうど良い感じでした。
ノイキャン性能や音質はどう?MPOW「X3 ANC」を実際に使ってみた感想など

ケースやイヤホン本体について紹介したところですが、ここからは数日間実際に使ってみた感想を紹介していこうかと。
アクティブノイズキャンセリング性能|フィードフォワード式のみを採用しているので消音機能は高くない

まずは本製品の最大の特徴である「ノイズキャンセリング性能」についてご紹介。
本製品はアクティブノイズキャンセリング機能を搭載しているのですが、Appleの「Air Pods Pro」や SONYの「WF-1000XM3」に搭載されているものとは少し異なります。
上記した2製品は「フィードフォワード式(イヤホンの外側の音を消す)」と「フィードバック式(イヤホンの内側の音を消す)」と呼ばれる2種類のノイズキャンセリングを用いているので消音効果が非常に高いのですが、本製品は「フィードフォワード式」のみを採用。
本製品で消音できる騒音の目安が「-25db(閑静な住宅街や病室などで感じる程度の音だと思ってもらえれば分かりやすいかも)」なので、上記した 2製品と比較すると消音性能は劣りますが、ノイキャン使用時独特の耳への圧迫感が少なく、聴いていて疲れづらいという特徴があります。
実際に使っていても、道路の側など比較的騒音が激しい場所で音楽を聴いていると若干騒音が和らいだかなぁと言う程度。ノイキャンをオンにするとよりはっきりと聴こえるので実はそちらの方のメリットの方がが大きいかもしれません(後述します)。
接続性|ペアリングはスムーズで、音の途切れもなく、かなり快適

続いて個人的に妥協できない「接続性」についても。
ペアリングに時間がかかったり音が途切れたりといったトラブルは比較的安いワイヤレスイヤホンにありがちでストレスを感じてしまうのですが、その点本製品は心配無用。
右側のイヤホンを取り出して1秒かからないくらいでペアリングが完了していて、その後は音が途切れることも一切ないので快適に使えます(後述しますが、本製品は左右独立型ではない点に注意)。
なお、マルチポイント(複数のデバイスに接続でき、切り替えが楽)に対応していないところは残念。僕はもしこの価格帯でマルチポイントを搭載した製品が出たら即買いする自身があるのですが。
イヤホンの操作性|シンプルで直感的に操作可能

続いてイヤホンの操作性も紹介。「完全ワイヤレスイヤホンならどれも同じでは?」と思う人もいるかもしれませんが、実は微妙に異なり、製品によっては使いづらいものも。

音楽や動画の再生時
- 再生または停止:左右どちらかのイヤホンを2回タップ
- 曲送り:右側のイヤホンを3回タップ
- 曲戻し:左側のイヤホンを3回タップ
- 音量を上げる:右側のイヤホンを1回タップ
- 音量を下げる:左側のイヤホンを1回タップ
- ノイズキャンセリングのON/OFF:右側のイヤホンを2秒長押し(起動時はOFFになっている)
通話時
- 着信応答:左右どちらかのイヤホンを1回タップ
- 着信拒否:左右どちらかのイヤホンを2回タップ
- ミュート:左右どちらかのイヤホンを2秒長押し
音声アシスタント(SiriやGoogleアシスタント)
- 音声アシスタント起動:左側のイヤホンを2秒長押し
「X3 ANC」を実際に使っていて感じるのは「直感的で使いやすいなぁ」ということ。個人的に音量の操作は一番使う動作なのでワンタップでできないと困るのですが、その点本製品は優秀です。
バッテリーの消耗を防ぐ目的があるのか、ノイキャンは起動時はオフになっている点に注意。個人的にはオンにしている時の方が広域が効いて音質が好みなので常時オンにできる設定ができると嬉しかったかも。
音質|フラットで聴きやすい。ノイキャンは常時オンにしておきたい

イヤホンをレビューする上で欠かせない「音質」についても触れておきます。
使い始めて数日での評価なのでなんとも言えないところもあるのですが、音質はとてもフラットで聴きやすいように感じます。ボーカルの声や息遣いがはっきりとクリアに聴こえるところも好印象。
2万円とか 3万円もする高価なイヤホンと比較すると劣っているかもしれませんが、10mmと比較的大きなドライバーを採用しているため 5,000円とかの格安イヤホンと比較すると明らかに音質が良いと感じます。
また、安いワイヤレスイヤホンなどにありがちな「サーッ」というホワイトノイズを感じないのは嬉しいところ。音が鳴っていないときに聴こえると何気にストレスなんですよねこれが。
ノイズキャンセリングをオンにすると広域の立ち上がりが良くなってよりはっきりとした音になるので、僕は毎回オンにして聴くようにしています。
充電周り|USB Type-C ポートで充電。バッテリーの持ちも良い

万人が感じることではないかもしれませんが、USB Type-C ポートを搭載しているのはやっぱり便利。持ち運ぶケーブルが1本で済みます。
なお、ノイズキャンセリングをオンにしている場合でもイヤホン単体で最長6時間はバッテリーが持つのは嬉しいところ。
ケースを併用すれば 24時間は持つのでふと思い立ったときにでもスマホの後に充電しておけば事足ります。
気になったところ|消音性能が低い点や左右独立型でない点など

最後に、使っていて気になったところというか「惜しいなぁ」と感じたところについても触れておきます。
先ほども紹介しましたが、本製品はアクティブノイズキャンセリング機能を搭載していますが、消音効果はそれほど高くありません。
ノイズキャンセリングをオンにすれば音がよりはっきりと聴こえるので音質が良くなったように感じるというメリットはありますが、1万円台のイヤホンでも探せば本製品よりも音質の良いモノはあるでしょうし、電車に乗る機会の多い都会の人など、やっぱりノイキャン性能の高い製品を選んだほうが良い場合もあるでしょう。
また、左右のイヤホンを装着していないとノイキャンが効かないというのも理由の1つかもしれませんが、本製品は左右独立型でないというところも残念に感じました(右側が親機の役割を果たしているので、左側だけをケースから取り出して使うといったことができない)。
片耳だけにイヤホンを装着して使いたいというときもあると思うので、そうした機会が多い人には不向きかもしれません。
MPOW「X3 ANC」についてのまとめ

というわけで MPOW社のご厚意により提供していただいた完全ワイヤレスイヤホン「X3 ANC」を紹介してみました。
消音性能が低いところや左右独立型でないところなど気になるところもありますが、接続性や音質など完全ワイヤレスイヤホンとしての基本性能は高い本製品。
約1万円と、アクティブノイズキャンセリングを搭載している完全ワイヤレスイヤホンとしては最安に迫る価格で買えてしまうところも魅力的。「消音性能はそこそこでいいから、それなりの価格でノイズキャンセリング搭載のワイヤレスイヤホンを試してみたい」という人にはおすすめです。
記事を読んで本製品が気になったという人はぜひ Amazonでチェックしてみてください。